「show the flag」は「意思を鮮明にする」の意味。
人々の魂を吸収しながら、強大化していく権力(龍)。
魂を奪われないためには、「自分の意思」(旗)で立ち向かうことが必要。
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本作を描いたのは、2021年の夏、東京五輪の開催間近の時でした。
当時、新型コロナウィルスの感染が世界中で起こっている最中の大会開催は、自国他国を問わず、人々の命と暮らしの安全の面から行うべきではないと思っていました(今もですが)。
「選手たちが気の毒ではないか」という声もたくさんあり、それらは善意で発せられたと思うのですが、そもそも「いのち」と「選手の気持ち」は同じ天秤にかけられないものと思うのです。
ウィルスの感染と、選手の気持ちは、無関係ですから…。
案の定、大会の検疫などはズサンで、結果的に450人近い感染者を出すことになりました。
多くの「五輪開催反対」を掲げる人も相当数いましたが、このような結果になったのには、「五輪を受け入れた人々」と「そう仕向けようとした権力(IOCなどの国際機関や国内外の政治、報道)」があると思っています。本作は、「結果」が出る前に完成していますが、一連の行程を通しての、その関係を含めた表現です。